デザイナーはスペックワークを断るべき?

もしあなたがフリーランスのデザイナーとして稼働し始めたばかりでしたら、報酬が未確定で投機的な仕事は避けるべきです。ここにいくつかの理由と代替案をご紹介します。




私がオンラインで初めてデザイナーを雇ったのは、2002年ごろでした。彼はインドに居る方で、優れたコミュニケーションスキルがあり、忍耐力や創造力、そして素晴らしいデザインスキルを持っていました。彼の提示する価格も非常に合理的だったことは言うまでもありません。


それ以来、デザイン業務をオンラインで調達することはさらに容易になりました。すべてが合わさった時、双方にとって有益なものになります。


  • 発注者はコスト削減ができ、グローバルな人材にアクセスすることができます

  • デザイナーは大都市にいる必要もオフィスに通勤する必要もありません。彼らは彼らが望むだけの仕事をすることができます。発注者は完了次第即座に合意された料金を支払います。その他のデザイナー側の利点としては、好意的なフィードバック評価を受けたり、プロジェクトを通じて習得したりできます。

しかしながら、スペックワーク(投機的な仕事)の場合だと、全く異なる話になります。


スペックワーク(Spec Work)とは?

投機的な、不確かな、などの意味をもつspeculative(スペキュラティブ)な仕事を指します。

デザイナーやフォトグラファー、クリエイターなどにありがちな、「とりあえず作ってみて。成果物が気に入ったらお支払い」という発注をされることです。特にデザインコンペなどで使われるやり方で、クライアントが気に入らなかったらお金はもらえないため、タダ働きになる可能性があります。


多くのデザイナー、特にキャリアをスタートさせたばかりの実戦経験の浅いデザイナーは、報酬が得られることを期待してスペックワークを選択します。また、作品の露出効果やデザイナーとしての経験値を上げる狙いからスペックワークに従事するかもしれません。


私は、過去に発注者としてスペックワークを依頼してしまったことがあり、とても後悔しています。そして、デザイナーの方々にもスペックワークを避けるように勧めます。避けるべき主なシナリオは2つあります。コンペと無給のインターンシップです。


コンペティション

デザインコンペティションとは、主催者がデザインを競わせて、受賞者に賞または報酬を与える仕組みです。

  • 直接提出:コンペを実施する際、企業やブランドが簡単な説明を出して、提出されるのを待つ方法です。その後企業側が審査し、勝者を決めます。この方法はインターネットが普及する前から実施されていましたが、今日ではEメールなどで行われています。

  • Webベースのプラットフォーム:デザインコンペを開催しているWebベースのプラットフォームはいくつかあります。いずれの場合も、発注者がプロジェクト概要を投稿し、前金を支払い、デザイナーに指定期間内にエントリーを提出させます。それから彼らは評価し、デザインについてのフィードバックを送ります。コンペ期間の終わりに、発注者は料金が支払われる勝者を選ばなければなりません。勝者が選ばれなかった場合、サイト運営者側が選択します。あるいは、不十分なエントリーしか得られなかった場合はコンペ自体がキャンセルされ、発注者の料金は払い戻されます。


無償インターンシップ

スペックワークのもう1つの形態は、デザイナー(通常は若くて経験の浅い)が無料で働く場合です。見返りに、彼らは経験を積みます。この仕組みには、雇用主の裁量で影響力のある人たちに顔を売る貴重な機会になると名目を立てたり、報酬を支払うといった曖昧な約束も含まれたりする可能性があります。


スペックワークはなぜ避けるべきか?

下記の通り、両者ともスペックワークに苦しんでいます。


クライアント:

  • フラストレーション: 忙しいクライアントは経験の浅いデザイナーとのやり取りを面倒に感じています。

  • リスク: 絶望的なデザイナーは勝つための近道として第三者のデザインを盗用するかもしれません。もしデザインが登録商標に違反している場合、クライアントはそれに気付かず、後で法的責任を負うことになります。

  • 品質不良:発注者に提出されたデザインがすべてオリジナルであったとしても、コンペの急速な性質が、デザイナーの手抜きを引き起こしてしまうことにつながります。他のケースでは、デザイナーは単にプロレベルの仕事をするためのスキルや知識を欠いているかもしれません。発注者は経費を節約できたかもしれませんが、再発注をすることになると、確立したプロのデザイナーを雇わなければならなくなり、より費用がかかってしまいます。

これらの理由から、私はむしろ余分に支払ってでも、プロの専門家に依頼して適切に仕事を仕上げてもらいたいと考えています。


デザイナー:

  • 失望: コンペが終わると、選ばれなかったデザイナーは拒絶されたという事実に落胆し、これまでの努力に対する報酬は支払われません。「勝者」は、価値のあることを実際に学ぶことはなく、単に悪用されたに過ぎないと感じるかもしれません。

  • 機会費用:デザイナーは、ポートフォリオを構築したり、スキルを向上させたり、実際の支払いと契約を結ぶためにリソースを使えたかもしれません。

  • 盗作:クライアントの中には、軽微な変更を行なった後、デザイナーのクリエイティブ作品を自分のものとして再販する人もいます。

したがってスペックワークは、すべてのデザイナーに避けて欲しいことなのです。


スペックワークに代わるもの

キャリアを確立しようとする新しいデザイナーは、クライアントが市場の適正価格で雇うことを検討する前に経験を積んで、成果や実績を残す必要があります。

スペックワークに代わる、2つの代替案があります。


  • ボランティア活動:デザイン作業を必要とする慈善団体や非営利団体は数多くあります。ボランティア活動を通じて経験を積むと同時に、成果を出しながらNPO団体の高尚な動機を支援することができる素晴らしい方法です。

  • フリーランサーの求人マーケットプレイス:Conyacのようなウェブサイトは、発注者がプロジェクトを投稿し、デザイナーの入札を受け、1人または複数名のデザイナーを選んで自分のプロジェクトに従事させることができます。競争は激しいですが、デザイナーはもし採用されれば、報酬を含む条件に同意し作業を開始します。正常に作業が完了すると、デザイナーは仕事の対価を受け取ります。

結論

結局、どちら側もスペックワークから利益を得ることはできません。デザイナーは経験を積むための、より価値のある機会を見つけることをお勧めします。クライアントは、デザイナー達のポートフォリオに基づいて発注するデザイナーを選び、それらに適正な対価を支払うことが成功への近道であることに気づくでしょう。


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